先生がいた教室

というわけで、一年の先生生活が終わった。と思ったら、今週の最終授業に助っ人として参加することになったので、あと数日はまだ先生なんだな。

で。かつての知り合いのblogを読んでいたら、先生を通してずっと、生徒さんに言おうとしていたことが素晴らしい文章で綴られていた。

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「こうすればいい」とか「こうなっているんだよ」という具合に、物事をシンプルにして、人間を楽にしようとする力に出会った時。湧き上がってくるのは「僕の人生の手応えを、勝手に奪わないでくれ!」という声だ。

楽になるために生きているわけじゃない。折角生まれてこうして生きているのだから、生きていることを十分に味わいたい。自分なりの歩み方で。その邪魔をしないで欲しい、という気持ちが浮かんでくる。

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「どうすれば上手に書けるようになりますか」と誰もが聞いてくるのだけど、「そんなお手軽レシピがあるんだとしても、それでレンジでチンみたいにして物語を作ったって面白くないでしょう?」とぼくは思う。
苦労するから、四苦八苦するから、知恵を絞るから、たくさん失敗するから、汗かいたり泣いたり怒ったり笑ったりするから、だから物語を作るのは面白い。

ただただ、面白がればいい。イルカはね、一生を食べて遊んで愛することだけで過ごすんだよ。人間も同じ、日々を遊ぶ。そんな気持ちで自分の物語を付き合ってみたら良いのです。