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偽りの書

友人が作った某SNSの日記に書いた内容にちょっとだけ加筆して転載します。

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『偽りの書』という小説を読了しました。
これは
旧約聖書のカインとアベルのエピソードが題材になっています。
アベルを殺してしまうカインの物語。
で、その時使われた凶器はいったい何だったのか、それは現存しているのか、という謎を追いかけるお話です。

で、なるほど〜と思ったことが二つあって

その1 アダムとイブは神によって作られたのだから「人」とはいえない。だからアダムとイブから生まれた最初の子、カインが最初の人類といえる。つまり、最初の人間は嫉妬に駆られて弟を殺す殺人者なのだと聖書は言ってる。

ほほー、これはなかなか意味深だね〜。

その2 アメリカを代表するヒーローと言えば、スーパーマンだけど、その原作者の両親はロシア移民であった。つまり、星条旗と同じ色のコスチュ−ムを身にまとったスーパーヒーローは、ロシア人の子どもによって創造された。

ほほー、それは知らなかった。

前作の「運命の書」はワシントンDCの地図が、そのままフリーメイスンの暗号になっているのは何故か、という面白い着眼点が魅力でしたが、
こちらは物語の後半になって「神は何故、弟を殺したカインに罰ではなく祝福を与えたのか(神はこの地にある物は誰もカインを傷つけることは出来ない、という印を与えた、と聖書にある)、という謎を検証をしはじめます。そこで弾丸をはね返す不死身のスーパーマンとは何者か、なぜその物語が生まれたのか、などを考察しつつ、最終的にはナチスも求めた「永遠の命」の謎を暴いて見せます。

最後に明かされる「永遠の命」とは何か、その答えに、ぼくはかなりグッと来ました。
そうか。永遠の命って、そういうことだったんだ。
それが「意外」ではなく、じつはぼくが『火の鳥』のアニメに参加したときに、原作にはない、けれどたぶん手塚治虫が言いたかったはずだとぼくが信じる言葉をシナリオに書いていて、それとシンクロする部分があったので、だから深く感じ入ったのだろうと思います。

「すべての命ははじめから永遠」

だから、いたずらに永遠の命を(火の鳥を)追い求める必要なんかないんだよ。

ってことなんだけどね、ものすごくアバウトな言い方をしてしまえば。

偽りの書 上

偽りの書 上

 
偽りの書 下

偽りの書 下